あまり言われていない側面
便秘を治すには、あまり言われていない側面があります。
治療所にみえる方の多くが「私は便秘に良いといわれることを、色々試したけど良くならない」と言われます。
「どんなことをされましたか」と聞くと「毎日ヨーグルトを食べているんですけど」「なるべく水は飲むように・・」「食物繊維入りドリンク」「○○○サプリメントを・・」といったようなことが続きます。
他にも色々ありますが便秘に良いと言われていることは、食べるもの、飲むもの、あるいは善玉菌、悪玉菌などの腸内微生物の話しが多いものです。
下の図1を見てください。
つまりこういうことです。
腸は複雑に曲がりくねった管ということができますが、便秘へのアプローチをその管の中と管そのものに分けて考えてみます。
今まで便秘に良いという話し「ヨーグルト」「善玉菌・悪玉菌」「水を多く飲む」「食物繊維入りドリンク」「牛乳が良い」「プルーンが良い」「海草が良い」「ごぼうが良い」等々ありますが、それらは、腸という管の中側を通る物やその内側に住む乳酸菌、微生物の話しです。
これを図で言うと、 腸という管の中側を通るA にあたるものの話しです。
この中を通るもの(A)の話は、みなさんもよく見聞きしていたと思うのです。 しかし、もう一つの要素(B)中ではなく、腸という管自体の元気さ という話しは、ほとんど聞いたことがないのではないでしょうか。
管自体の元気さは、「腸の活性」と言いかえられますが、便秘には、何を食べるか と同様にこの管自体の活性が重要な要素なのです。
私は「健康にも便秘解消にも腸の元気さが重要ですよ」と意い続けてきました。
私の治療所にみえる方の中には「私は食物繊維を摂るとかえってだめなんです」という方がよくおられます。
食物繊維には便の量を増やす性質がありますから腸の活性が高ければ便の量が増える分良く働き、便が出るのですが、活性の悪い方は、食物繊維が入ってきた場合、増えた便がかえって腸を詰まらせる結果になることがあります。
食物繊維を摂ることは大切ですが、腸の活性が悪いとかえって裏目に出てしまうのです。
便秘の改善には、食事の面だけでなく、腸の活性との両立がとても大切だということです。
便秘解消の自転車
前のページでお伝えしましたように、便秘を治すには二つの大切な要素がありますが、それを自転車の車輪にたとえて便秘解消の自転車といっています。
この図2では、腸という管の中を通る食べ物や、そこに作用する微生物などを前輪にたとえ、腸という管そのものの活性にかかわる部分を後輪に例えています。
この自転車は ほんらい前輪と後輪がきっちり整ってはじめて前に進んでいく のですが、多くの便秘にかかわる情報が、飲み物、食べ物、あるいは腸内微生物の話で、腸自体の元気さ、腸の活性の話はあまり耳にしません。
便秘解消の自転車でいえば、前輪の話を聞いて気をつける人は多いのですが、後輪のことは忘れられがちになっています。
その状態が、右の図3になります。
多くの方が 後輪がつぶれた自転車を一所懸命こいで前に進まない といぶかっているような感じで、毎日ヨーグルト食べているのに、食物繊維も摂っているのに、プルーンもパイアナップルも海草も食べたのに、など便秘によいといわれるものは摂っているのに良くならないという事になります。
もちろんごく軽い段階の便秘はプルーンを食べましょうとか食物繊維入りドリンクを飲みましょうという程度のことでも便が出たりしますので、そうした方が「私は、このドリンクが効いた」「私は、何々を食べると出るの」などと体験を語ります。
しかし、少し重い方は「私にはそのドリンクも、その食べ物も効かないので、私の便秘はとても重くって・・」となっています。
うまくいかない状況が見えてきましたか?
便秘の重い方はもちろんですが、それほど重くない方も 腸から健康になる(腸は健康を大きく左右しています)ためには、食べ物に気をつけると同時に腸自体を活性化させる必要性があります。
食べ物だけで、腸マッサージなどで腸の活性を上げるだけで、良くなる場合も確かにありますが、ほんらいの便秘解消はこの両方の条件を整える ことが重要です。
食べ物、飲み物だけでは確率が極端に落ちてしまいます。
http://www.hiy21.com/benpikaisyou/d2/0020.html
便秘解消には、あまり言われていない側面があります
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