指圧師という仕事

指圧師になりたいという高校生

ずっと以前の話ですが、高校生が私に話を聞きたいとみえたことがあったのですが、その時の話しです。

その子は、便秘や首こりで、よくおみえになるお客さんのお嬢さんで、高校を卒業してから指圧の学校を受験するということで、私から何か参考になることを話してほしいとのお話しでした。

お母さんからは、いついつ伺わせますと連絡をいただいていて、当日はお嬢さん一人でみえました。

 

私としては何か聞きたいことがあれば、そのことに分かりやすくお答えしようというスタンスでいたので、当然ですが何の準備もしていませんでした。

簡単なあいさつを済ませた後、何か聞きたいことがあるのかなと探るのですがなかなか要領を得ないのです。

 

ニコニコして、とても感じはよいのですが、特に聞きたいことがあるというのではなく、私が何か話しだすのを待っているような感じでした。

ぎこちない雑談の後、私が何かまとまったことを話し始めないと始まらない雰囲気なのですが、私の得意な便秘の解消や首こり、肩こりの技術的なことをお話ししても今の彼女には意味が無いので、仕事としての指圧について普段感じていることをお話しすることにしました。

その時お話ししたようなことが指圧師という仕事のメリットを説明するにちょうど良いので、うろ覚えですが短くまとめて紹介します。

昔の農業の話し

ずいぶん以前の話しですけど、農家では出荷用の野菜と自分の家で消費する野菜を分けて作っていました。

農家の方は防毒マスクのようなものをして、皮膚を露出しないよう、きっちり覆って完全防備の状態で出荷用の野菜に農薬を散布します。

農家の方は、野菜にかけている農薬がどんなに有害か身をもって知っていましたので、自分達が食べる自家用の野菜には有害な農薬を使わずに作っていました。

 

出荷用の野菜と自分達で食べる野菜は別物で、何処の誰が食べるか分からない商売用の野菜には毒だとわかっている農薬をたっぷり使い、自分や家族など大切な人が食べる野菜は、なるべく健全な野菜にしていました。

これは農家の方が悪いというのではなく、その時代の権力が農薬を使うよう強要していたので、無農薬の野菜を作ったとしても農協が引き取ってくれないし、補助金などもカットされるでしょうし、地域からは「自分だけ健全な野菜を作りやがって」みたいに村八分にされ、その土地では生きていけなかった時代がありました。

いっぽう医学の世界では

分かりやすいので抗ガン剤を例にとりますが、医学の世界では、抗ガン剤はドル箱です。

医者が儲かるのではなく、製薬会社が儲かります。

著書「抗ガン剤で殺される」の船瀬俊介さんの言によれば「抗ガン剤のペグイントロンの1グラムが、3億3170万円だ!」ということです。

たった1グラムで豪邸が立ちますが、その原価ではパソコンも買えないでしょう。

ですから、こんなおいしい商売はありません。

 

それでは、抗ガン剤はガンに効くのか?

これは効きません、人間の体では毒として作用します、抗ガン剤はガンに効くどころか、とても強力な発ガン物質です。

そんなに猛毒の抗ガン剤をなぜガンを治療するクスリとして国が認可しているのか、そのからくりをお話しすると、ここでは脱線になるので、その点はネットでお調べください、Web上にたくさん書いてあると思います。

 

医者は、抗ガン剤がいかに猛毒か知っていますので、医師に「自分がガンになったら、抗ガン剤を使うか」というアンケートをすると、まず自分には使わないと答えます。

また、国立癌センターの医長が何代か続けてガンで亡くなりましたが、その誰一人として、一滴の抗ガン剤も使っていません。

抗ガン剤は、患者さん用(商売用)なのです。

農業(以前の)と医学は似ています

いろいろな世界でこのようなことが行われていますが、一例として農業(以前の)と医学(抗ガン剤)を取り上げてお話ししました。

自分や自分が大切に思う人には絶対にしない(食べさせたくない)様なことを患者さん(消費者)には提供する、おかしいと思いつつ全体の仕組みから抜け出せない状態です。

農業は、その後ずいぶん変わったと思います、これは消費者の意識の進歩と相まって変わるものなので、消費者の意識が変わらなければ変わりません、医学の世界の消費者、つまり患者さんの意識は少しずつですが変わっていると思いますが、しかし、まだまだで医学の世界には変化が必要だと思っています。

指圧師という仕事

指圧師になりということで私の治療所にみえた高校生との話しに戻りますが、こうした前提を話した後、うろ覚えですが、だいたい以下のような話をしたと思います。

 

指圧師という仕事が、儲かるかどうかはやり方によるけれども、少なくても以前の農業や一部の医学の世界で行われているような、自分で明らかに良くないと分かっていることを人にするようなことをしない仕事です。

自分の親にも、大切な人にも自分がお客さんにするのと同じように指圧をするし、お客さんに勧める健康食品を自分でも飲むし、大切な人にも、いの一番に勧める。

私も、家族や友人など親しい人が首や肩が凝ったと言えばお客さんと同じように指圧をしますし、便秘だと言えば快通元や腸安心を勧めます。

 

本当に良いと思うことをする自己矛盾のない清々しさを感じて仕事ができるし、多くのお客さんが喜んでくれる、といったようなことを話しました。

私の治療所に見える方に接していると、やはり多くの症状の根底にストレスがあるように見受けます、ストレスは人間関係がつらいというのも一つにはあるのですが、仕事自体の矛盾感から気持ちが前に進まない、つまり、自分では良いと思っていないものを良いと言って売らなくてはならないとか、ネットを探せば只で出来るサービスを高いお金で売らなくてはいけないとか、良心に目をつぶり仕事は仕事と割り切って生活のために続けるしかないという状況が仕事の辛さを倍増しているように思えます。

 

指圧師は、ともすれば生活が不安定になるかもしれませんが(これは言いませんでした)本音のままお客さんと接することができる清々しさを感じることができますよ、といった、小さな治療所で指圧をする最大のメリットの話をしたかったのですが、彼女には、話の半分くらいしか伝わらなかったような気がします。

考えてみれば、矛盾感の中で仕事をするという体験がないと、それは分かりにくかったと思いますが、雑談を交え、これらを話すのに小一時間かかり次の患者さんの準備もあるので、お話はその辺で終了しました。

彼女も後々、今日の話しを思い出し「あの時の話しは、こういうことだったのかな・・・」と理解を深める時が来るのでは思っています。

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