健康のことで良くある誤解

先日、膝が痛いという方がおみえになりました。

60代くらいにお見受けしたのですが、山登りが趣味なので足・腰を鍛えるため毎日1万歩は歩いているとのことで、スクワットも毎日○○回(正確な回数は失念しました)していると言われていました。

 

お話を聞きながら、年齢からくる変形性関節症かな?などと想像していたのですが、指圧をしてみると、意外に膝が悪くないのです。

むしろ年齢のわりに、しっかりした良い感じの足をしていて、むしろ首こりや肩こりのほうが気になったほどです。

「あれ?」と思い足の他の部分を確かめて、ある仮説が浮かびました。

 

腿や膝の疲れ方に対して、ふくらはぎの疲れが少ないので、たぶん毎日歩く1万歩は平たんな道でなく登り道や階段が多いのではないかと思い、お聞きして見るとやはり、足を鍛えるために階段を多く登っているとのことでした。

衰えてはいけないから、しっかり鍛えなくては、という思いの強いタイプの方だけにそうなのですが、身体を鍛えるということについて誤解がるようでした。

 

 

 

 

鍛えることと休めることでワンセット

 

それから、腿と膝のコリを良くほぐして、様子を聞きすると膝の痛みはだいぶ良いとのことでしたが、今後のことも考えて次のような意味合いのお話をしました。

 

若い頃スポーツをしていた方に多いのですが、身体はいじめればいじめるほど鍛えられるというイメージがある方がいます。

しかし、本来、鍛えるというのは負担をかけることとその疲労をとるために休ませることがワンセットになっています。

負担をかけるだけでは、過労になり炎症を起こしたり、怪我をしたりします。

今回の患者さんの状態はその状態でした。

膝は悪くないのですが、過労により炎症を起こしていました。

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鍛えるというのは、上の図のようなことです。

縦軸を筋力あるいは筋肉の機能と、とらえてください、横軸は時間です。

左の青い線ですが、筋肉に負担をかける(A地点)と筋肉は疲労して機能が落ちます、休ませることで回復するのですが、この際、元の機能より少し上回る回復(B地点)をします。

これを「超回復」といいますが、その超回復を繰り返すことで、筋肉の機能や筋力は向上していきます。

図の右側赤い線は、超回復を繰り返しているイメージです。

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この超回復という現象は、かなり高齢になっても働きますので80歳を超えた方でも鍛えれば筋力が強くなります。

しかし、超回復のためにとれなければいけない時間が、年齢とともに長くなります。

左の青い線が若い方、右の赤い線が高齢の方のイメージになります。

十分に休息をとらないで若い頃の記憶で、次から次へとトレーニングをしてしまった状況が下の図です。

 

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まだ十分に回復していないのに、次の負担をかけることを繰り返すので、筋肉は過労になり炎症をおこしたり怪我をすることになります。

 

若いころは回復時間が短いので、多少無理しても過労にならないのですが年齢とともに時間がかかるようになりますから、休ませることもトレーニングだと思って筋肉の具合をよく確かめながら鍛えるようにしてください。

などと、そんな意味合いのことをお話ししました。

 

 

本題の良くある誤解

 

実は、上記のことがタイトルにある良くある誤解ではなく、上記の方が帰られてから、私が常々思っている良くある誤解を思い出しました。

 

さっきの方は、1万歩あるき、けっこうな回数スクワットをすることを自分へのノルマにしておられるようでした。

毎日、腹筋を50回する、腕立てを30回する、スクワットを100回する、など自分にノルマをかして、それをこなすことで自分は運動をしている、運動不足ではないと安心する心理があります。

 

話しは少し変わりますが、よく健康のためには1日30品目以上食べるのが良いということが言われています。

しかし、これはウソです。

前にも書きましたように、人間は少ない食事の方が健康でいられますし、シンプルな食事のほうが良いです。ですから、シンプルだけど栄養価の高いものが理想です。

 

私には便秘解消のイメージがありますが、元々は腸についての勉強から始まったものです、胃腸は食べたものにより違った種類の酵素を出して食べたものを消化しますので、なるべく同じような種類の酵素で消化できる食品の方が消化はスムーズです。

肉があって、野菜があってとか、油があって、デンプン質が多くて、などという場合、それら複雑な消化をするために、胃腸はとても疲れます。

あまり書いていないのですが、便秘解消でも食物繊維が多く、なるべく栄養価の高いシンプルな食事が良いです。

 

30品目を意識して多品目食べようとすると、どうしても食事量が多くなります。

たくさん食べれば元気になるようなイメージもあるかもしれませんが、食べ過ぎは胃腸が疲れ身体に毒素がたまるだけです。

 

以上、運動と食事の二つのことです。

面白いのですが多くの方が、食べるものは色々な種類のものを食べたほうが良いと感じ、運動は単純でも、私は毎日○○運動をしているから大丈夫だと感じています。

 

逆です。

 

食べ物は、なるべく栄養豊富なものをシンプルに食べたほうが良く、運動は多様な動きをしたほうが良いです。

ある方を指圧していて、腕や足の筋肉がプルプルで、もう少し運動した方が良いかなと思えたので、お話ししてみると「私は毎日50回腹筋していますから運動不足は大丈夫です」のように言われました。

こうして読んでくると、そうでもないことが良く分かると思いますが、案外単一の運動を毎日することで運動は十分だと思っている方が多いものです。

 

食事はなるべく上質なものをシンプルにするのが良く、運動はなるべく多様にしたほうが良いのです。

 

 

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