便秘のタイプ分け新常識

     

便秘の要素新たな見方

便秘解消にむけて、腸の機能を高めることと食事面の改善と両方の要素が重要ですが、まず、腸の機能を高める話しから始めます。
腸の機能を高めるには、イメージ的に腸の活性化と正常化の二つの側面がありますが、その使い分けは、便秘のタイプによります。
まず便秘の要素を理解していただくことで、その辺がわかってくると思いますので、まず便秘のタイプ、要素分けについてお話しします。

便秘の要素を解説します

このページをごらんのみなさんは、きっと便秘について色々調べていると思いますので便秘のタイプを「弛緩性便秘」「痙攣性便秘」「直腸性便秘」などと分類しているのを目にしていることだと思います。 何のことかお分かりになりましたか? おそらくはほとんどの方がピンとこなかったのではないかと思います。(良く分らなくて正解です)
私的には、これらの名前の付け方、分類法は不適切で便秘の本質をとらえていないと感じています。例えば「弛緩」と「痙攣」は正反対の状態で通常同時におこることはないのですが、「弛緩性便秘」「痙攣性便秘」といわれている状態は同時におこっていることが良くあります。
そこでまず始めに「便秘解消」に具体的に役立つかたちで、便秘の要素の分類を説明しておく必要があります。(今までの分類は忘れてください)
その要素は以下のようです。(カッコ内は起因する要素)

(1)腸の働きが鈍いタイプ (体質・生活習慣)
(2)腸の働きの乱れたタイプ (過敏な体質・精神的な影響)
(3)排便のプロセスが困難なタイプ (習慣的)

便宜上それぞれのタイプには番号をふりました。
それぞれについて説明しますが、説明をわかりやすくするために、腸(大腸)を一本の管にした図で説明しますが、実際には曲がったかたちでお腹に収まっています。
大腸の図 この図はひじょうに模型的で右側に少し膨らんでいるところがありますが、実際は膨らんでいません、分かり易くするためにあえて膨らませました。
左側に小腸から便がやってきて、それが右へ流れて行き肛門から排泄されます。
大腸は左側から右側に便を運ぶ過程で水分を吸収します。便は、のべつ幕なしに排泄されても都合が悪いので、いったん膨らんだ部分に蓄えられ一定の量になると排泄されます。
いっぽう腸を動かす命令系統は次のようです。
腸は比較的自律的に働いていて、腸の中に便がくるとそれが刺激になり腸の活動が始まりますが、また同時に身体の自律的な機能をつかさどる自律神経の影響も受けています。
そうしたことを頭に入れて便秘の要素の説明をお読みください。

(1)腸の働きが鈍いタイプ(体質・生活習慣)

まず通常の慢性便秘に一番多い(1)腸の働きが鈍いタイプですが、これは単純に腸の働きが鈍い ということです。
腸の働きが鈍い図 左の図を見てください、左側に便がやってきても、なかなか腸が動き出そうとしなかったり、動いたかと思えば途中で止まってしまったりするタイプです。このタイプは生まれつきの体質として比較的、腸の働きが鈍い方が多いようですが、生活習慣なども大きく影響しています。
後で説明する(2)のタイプ(3)のタイプの便秘の方も、基本の部分に、この腸の働きの鈍さを持っている場合が多いようです。
腸の機能を高める上で腸の活性を高めることが重要なタイプで、腸マッサージが最も効力を発揮するのもこのタイプです。
目立つ症状がこれからお話しする(2)(3)のタイプでも根底にこの腸の働きの鈍さがあることが普通ですから、便秘解消には、まずこの要素に対する対処が必要です。

(2)腸の働きの乱れたタイプ(過敏な体質・精神的な影響)

次に、(2)働きの乱れたタイプですが、これは単純化すれば腸が過敏になっているということです。
(1)の鈍い状態では多少腸に刺激があっても腸はなかなかは動き出さないのですが、この(2)のタイプは、すぐに動き出したり、不規則な収縮の反射を起こす 傾向があります。
このことは便秘ではなく下痢となって現れることのほうが多いのですが、下痢と便秘を繰り返す症状として現れたり、ガスなどで苦しいタイプの便秘となって現れることがあります。
このページは便秘解消をあつかうページなので便秘の場合を中心に話をすすめます。
過敏になった腸の収縮が連続的で、規則的であれば便を早く先へ送ることになり下痢になるのですが、腸の収縮が不規則におこると便秘になります
腸の働きの乱れたタイプ
左は少し分りにくい図ですが、腸が連続的に動かず不規則に収縮している様子を表したつもりです。
この場合、腸が動いても便がうまく先へ送られません。時として便が切れ切れになるために「ウサギの糞」といわれるようなコロコロした便や、それがまとまった形(ブドウ状)の便が出たりもします。
また、腸内で発生したガスが腸の不規則な運動で圧迫されて「お腹(腸)が張って苦しい」と言われる方も多くいます。

(3)排便のプロセスが困難なタイプ(習慣的)

このタイプはまず下の図を見てください。
排便のプロセスが困難なタイプ

図の右側のほうに膨らみ(A)があります、この膨らみは実際にあるわけではなく、話し分かりやすくするために作ったのですが、この部分の働きを説明します。
図の腸で膨らみ(A)にいたるまでの部分はベルトコンベアーみたいなもので腸の左側から右のほうに、水分を吸収しながら便を運びます。
便は、膨らみの部分(A)で一定の量に達するまで蓄えられ、一定の量に達すると排便準備の部分(B)S状結腸、直腸に送られます。
便が排便準備の部分(B)に送られると「排便したい」という信号が意識に伝わり、私たちは、トイレに行きたいと感じます。そして、普通はトイレに行き排便をするのですが、このプロセスがうまくいかないのが、「排便のプロセスが困難なタイプ」です
腸は基本的に逆流しないのですが、この部分は逆流が起こりやすい部分で、せっかく便が排便準備の部分(B)に送られても、トイレに行けないなどの事情で排便しないと、また膨らみの部分(A)に戻って便意も無くなってしまいます
また、便が排便準備の部分(B)に送られても「排便したい」という信号をうまく受け取れない方もいます、この場合もやはり便は膨らみの部分(A)に戻ってしまいます。
これは、便意を我慢して無視し続けたために、だんだん便意が弱くなってしまうケースが多いように見受けます。
結果的に膨らみの部分(A)に蓄えられる便の量が増え、習慣化して膨らみの部分(A)の感度が鈍くなります。便がたくさん溜まっているのに、便を排便準備の部分(B)に送ることなく、どんどん水分を吸収して大きく硬い便の塊を作ってしまいます。こうなるといざ排便しようとするときに排便が大変困難になります。
硬く大きな便が出るさい肛門が切れることもあります。
切れ痔をおこす場合もあります。便秘から痔になるケースはこのタイプが多く、痔の痛みを考えると排便がつい、おっくうになり便を溜め込むため、よけいに悪化する悪循環になりがちです。
生まれつきの体質も多少はありますが、排便を我慢することが多い方がなりやすい便秘です。習慣によるところが多く小さな便意でもトイレに行く習慣をつけていくことが重要になります。
便秘ではないけど、2日に1度、3日に1度たくさんの便が出るというのも、少しこのタイプの傾向があります。

ちなみにですが、最近お尻(肛門)からコーヒーを飲む人が多くなっています。コーヒーは口から飲めばいいと思うのですが、肛門から簡易浣腸器のようなものでコーヒーを入れます。
コーヒーでなく、ぬるま湯を使う場合でも同じなのですが、膨らみの部分(A)で大きく硬くなった便を出すには、これは有効です。しかし、この浣腸が習慣化すると(3)排便のプロセスが困難なタイプ、の便秘は悪化してしまいます。
膨らみの部分(A)や排便準備の部分(B)にコーヒーやぬるま湯を入れその部分を無理やり広げることにより刺激して排便をしているのですから、長い目で見れば排便のプロセスをつかさどる感度が鈍くなり便を溜め込んで排便しなくなります。そこでまた浣腸器を使うという悪循環に陥ります。
何度も言いますが「腸を健康にすれば、便は自然に出ます」結局はこれいちばん近道です。


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