食事面で気をつけること
食事に関しては、便秘に良い食品、ダイエット食品、肝臓に良い食品、精力をつける食品、などというと食品のもつ機能性だけがクローズアップされる傾向があります。
私達がクスリを用いるときには、鼻水を止めるクスリ、頭の痛みを感じなくするクスリ、腸を刺激して排便を促がすクスリなどその効能を期待しますが、みなさんもよくご存知のようにクスリは本質的に身体に良いものではありません。身体に良くないものを使って、不都合を一時的にカバーするものです。
それに対し食品は、まず一義的に健康に良いものでなくてはいけません。
まず健康に良い、その上で機能性を求めるなら、求めるということになるのですが、健康に良い食生活をしていれば、身体の気になる症状も自然に改善しますから、機能性を求める必要も少なくなります。ですから現代のように食品に目先の効能や機能性を求め過ぎる風潮には少し抵抗を感じているのですが、その反面、便秘の方が気をつけるべきポイントというものもあります。そうした意味で便秘解消の食事面におけるキーワードは、食物繊維、腸内微生物、酵素の3つを上げたいと思います。
それぞれを簡単に説明します。
食物繊維について
便秘に食物繊維というのは、よく言われていることですがこれは本当です。食物繊維の摂取量が少ないというのは、便秘解消にはとても不利な条件になりますし、現代の生活における食物繊維の摂取量の少なさが食生活の近代化とともに便秘の増えた一因だともいえます。
前に書きましたように、便秘のひどい、腸の働きの悪い方の中には、食物繊維を食べるとかえって出なくなるという方もいますが、そのような方でも腸の働きを改善しながら、食物繊維を徐々に多く摂るようにしていくことが、便秘解消には効果的ですし、便秘解消の成功には大きなファクターになります。
昔からよく言われていることですが、便秘には食物繊維というのは大切です。
腸内微生物
腸内微生物の話しは、善玉菌、悪玉菌などという話しと同じですが、そうした記述は、みなさんもよく目にすると思います。たしかに腸内の微生物状態が善玉菌が優位か悪玉菌が優位かという話しは重要な話しなのですが、その辺の話しは他のホームページにも良く書いてあるので、あえてこのホームページではふれません。
重要ではないから触れないのではなく、多くの方が知っている、どこにでも書いてあることは、あえて書かなくても良いということで書いていないだけです。興味のある方は、そうしたページをご覧ください。ただ、そうした腸内微生物に関する記述を普通に読んだ場合に多くの方が誤解しやすいポイントがありますので、ここでは、その辺の留意点をお伝えします。
腸内微生物は、便秘にも健康全般にも重要なポイントなのは確かですが、その二つが微妙に違います、しかしその違いは、あまり区別されることなく書かれています。
短期的に見た場合、便秘の軽い方はともかく、重い便秘の方が腸内微生物に気をつけても目に見えて改善するというものではない場合がほとんどです。そのためにともすると腸内微生物の話しはあまり実際的ではないように感じてしまい、忘れがちになるということです。
知っているけど気を配ってはいない、知識としてはそうだけど、実際には大して変わらないとなってしまいがちなのです。
しかし腸内微生物に気を配ることは、健康、便秘解消の大切な下地を作るものなので、ぜひ気長に気を配っていてください。
次にもう一点ですが、腸内微生物の話となるとすぐに「ヨーグルト!」と思い浮かぶ方も多いと思います。
みなさん牛乳って安いと思いませんか、水より少し高いくらいの値段で売ってます。実は、牛乳のメーカーは牛乳価格の安いことに頭を痛めていて、何とか牛乳に付加価値をつけて高く売ることが命題なのですが、その一つの結論が「ヨーグルト」なのです。
そこで大企業がヨーグルトを売ろうと腸内微生物の話しを広告してヨーグルトの機能性をアピールしているので、多くの方が腸内微生物というとヨーグルトを思い浮かべます。
ヨーグルトが腸内微生物によい影響を与えるというのは正しいのですが、腸内微生物の状態にとって本来大切なのは食事全般です。簡単にいえば、植物性の食品を多くすれば腸内微生物は良好に保たれ、お肉、魚などが多くなれば腸内微生物の状態は悪くなります。
多くの方に植え付けられているヨーグルト神話の弊害として、普段の食事は滅茶苦茶でもヨーグルトさえ食べれば腸内微生物の状態はよくなるというのがありますが、それは間違いです。
そういう方多くないですか? 普段の食事はハンバーガーやコンビに弁当で、コンビニでお弁当を買うついでにヨーグルトも毎日買って食べてるから、私は腸内微生物に気を使っていると思っている方、これは、車でいえばブレーキとアクセルを一緒に踏んでいるようなもので、おかしな話です。
腸内微生物の話しは、ヨーグルトを食べるということではなく食事全般に気を配りましょうということになればよいと考えています。その上でヨーグルトなど善玉菌を増やす工夫が大切ということです。
酵素
酵素については、お話したいことがたくさんあるのですが、このホームページでは深入りすることを避け簡単にお伝えします。理屈は色々あるのですが、お伝えしたいことは単純明快なのでほぼ、その結論のみをお伝えしておきます。
私たちの文化は、多くのものを加熱して食べる文化ですが、過熱すると酵素は壊れてしまいます。便秘解消にも身体の健康にも酵素は大切な要素なので、果物、野菜など、生で食べるものを大切にして、ぜひ食事のメニューに生で食べるものを加えていただきたいということです。
便秘解消メニューの提案
食事については、お話したいことがたくさんあるのですが、あまり面白くない話なので具体的なメニューをご紹介します。もちろん料理といえるほどたいそうなものではないのですが、私が食事面のアドバイスをするさいによく紹介しているものです。
私は料理のプロではないので、料理に関してはむしろ読者のみなさんの方が良くご存知という面もあると思いますので、あくまでも便秘解消という観点からみたアドバイスの具体例と考えてください。紹介する料理はこのまま作らなくてもけっこうです。これを参考にして幅広く応用していただくことを意図しています。
ファイバー焼き
私が便秘解消をお手伝いするさい紹介しているのがこのファイバー焼きです。このファイバー焼きは食物繊維を多くとるための裏技的なメニューで便秘の方には大変よい料理です。
まず小麦粉を水で溶いたものを用意します。パンケーキを焼く程度の水加減です。
それに、市販の食物繊維を多く含んだシリアルで、何とかブラン、ブラン何とか、と書いてあるものや玄米の入ったものでけっこうです、とにかく食物繊維の多いシリアルを適当に入れて焼くだけです。
小麦粉には、塩や砂糖など好みで加えていただいて結構ですし、卵を入れても結構です。
シリアルによってはドライフルーツやナッツの入ったものなど様々ありますので、シリアルにしっかりとした味がある場合は小麦粉にあまり塩などを加えなくても良いと思います。
小麦粉は、薄力粉でも強力粉でもそれなりに出来上がります、健康にこだわれば地粉など使うのもよいですし、全粒粉の小麦粉(小麦を丸ごと粉にひいたもの)や小麦胚芽の粉、玄米の粉、はと麦の粉、トウモロコシ粉、アマランサスの粉など、まだまだ様々ありますがそのようなものを加えても結構です。
いずれにしても意図する基本の効果は変わりませんので、お好みで作ってください。
和グルト(わぐると)
ヨーグルトのヨーの発音を和(わ)、洋(よう)の洋の発音に見立てて牛乳で作ったヨーグルトに対し豆乳で作ったヨーグルトを和グルト(わぐると)と名づけました。
一般に牛乳は高栄養で健康に良いということになっていますが、健康を研究する人の中には牛乳を問題視する人が多くいます。私自身も健康のために牛乳を飲むというのは、やめた方が良いと考えています。
便秘で私のところにみえる方の中には毎日ヨーグルトを食べるようにしているという方が少なからずいますが、ヨーグルトも元は牛乳なので毎日ヨーグルトを食べるということは毎日牛乳を飲むようなものなので、あまりお勧めできません。そんな方にお勧めしているのが豆乳で作るヨーグルトの和グルトです。
豆乳のヨーグルトは市販のものがないという事情から、ずっと自分で作る作り方を教えていたのですが、最近では豆乳のヨーグルトも市販されているようです。
腸内微生物の善玉菌と悪玉菌のどちらが優位かという問題がありますが、和グルトはヨーグルト同様に腸内の微生物状態を改善する作用があります。
作り方は簡単で、通常のヨーグルトの作り方で牛乳を豆乳に変えればよいだけです。後の作り方は同じでけっこうです。
市販のヨーグルトメーカーを使って作る場合は、豆乳と市販の種菌か生のヨーグルト少々を入れて8〜10時間で出来上がりです。
ヨーグルトメーカーがない場合は、クーラーボックスか発泡スチロールの箱と温度計を用意します。
豆乳と種菌または生のヨーグルト少々を良く混ぜたものを密閉できる容器に入れて、それをクーラーボックスの中に入れます、周りにお湯を入れて、その温度を温度計でチェックしてお湯の温度が30度から40度の間になるように折を見てお湯を足したり、多くなった分を捨てたりしながら8時間〜10時間たもてば出来上がりです。冷蔵庫で冷やして保存して下さい。
夏場ならば、そのまま8時間〜10時間放置しておいてもできます。
食べ方ですが、普通のヨーグルトのように甘みを加えて食べるのが万人向きで、ジャムやヨーグルト用シロップなどが美味しく食べられると思います。味の面で許せばそのままプレーンで食べても当然けっこうです。
使用する乳酸菌の種類にもよるのですが、保温している時間が長ければ長いほど、和グルトの発酵が進み乳酸が作られるために、味は酸っぱくなりますので発酵時間によっても味を調節して下さい。
発酵することで豆乳の豆臭さも少なくなり、ブルーベリーのジャムと混ぜ合わせて食べていただければ、思った以上に美味しいと感じるはずです。
話題になった、カスピ海ヨーグルトで豆乳ヨーグルトを作る場合ですが、よく固まらない、すっぱくなるなど、ということもあるのですが、カスピ海ヨーグルトを豆乳で作ることには何の支障もありません、味などの面で大丈夫であればカスピ海ヨーグルトでもけっこうです。
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