筋肉のコリは脳のノイズ

人間の平衡感覚をつかさどるセンサーは 耳の奥 にあります。
人間は、身体の傾きを瞬時に判断して、姿勢を調整しないと倒れてしまいます。その傾きを判断するセンサーの場所が耳の奥にあるということは、センサーが傾きを感知しても、体が傾いているのか、首を傾けているのかを常に判断していないと立っていられません。

つまり、筋肉には、すべてその緊張度合いを脳に知らせるセンサーがあり、各筋肉がどのような状態かを常に脳に知らせています。
脳は、それらの情報と平衡感覚をつかさどる耳の奥のセンサーの情報を総合して、足や身体の各部に力を入れて立ったり、歩いたりしています。
立っていることも、歩くことも実は高度なモニタリングをしているのです。

しかも、首はとても多様な動きをしますから、小さな筋肉が複雑に入り組んでいて、その複雑に入り組んだ多くの筋肉がそれぞれ脳に信号をおくっています。
首こりは、その筋肉からの信号を乱します。
筋肉のセンサーはリラックスしているときは、脳にほとんど信号を送りませんが、筋肉が緊張すると、その緊張具合を知らせる信号を脳におくります。
コリは筋肉の緊張ともいえますので、凝っている筋肉からは緊張を知らせる信号が常に脳におくられています。
（全身的には、自律神経失調を招きます）
首こりは、その信号を乱すために、姿勢の調製に微妙なずれが生じて、それが めまいになります。

前記のとおり、凝りからくる乱れた信号は脳にとってノイズです。
人が眠るときですが、筋肉の緊張をゆるめ、のへの信号を少なくして眠るのですが、首こりや肩こり、背中のコリなどあると、眠りにつきたい脳にそれらのコリから信号がいき、そのノイズで眠りを妨げます。
これがコリによる不眠です。
この状態は、自律神経失調症を招きます。
普通人間は、夜には多少疲れていても朝起きた時には元気になっているものですが、このノイズによる、眠りの浅い状態になると、「朝起き抜けから疲れている」状態になります。

この、朝起き抜けから疲れている、という状態は、コリが相当に悪化してる証拠となります。